ウォレットの作り方|12語の保管から最初の受け取りまで

出典: MetaMask 公式サイト(2026-10-18 時点)

取引所で買ったコインを「ウォレットに移す」って言われたんだけど、何を作るの?

自分だけが鍵を持つお財布アプリです。作って最初の 1 回を受け取るまでやります。

12 個の英単語を紙に書くやつでしょ? なくしたら終わりって聞いて怖いんだけど

なくすと戻せないのは本当です。ただ、いまは紙を使わない作り方も選べます。
国内の取引所で暗号資産を買ったあと、DeFi やエアドロ(無料配布)の記事を読むと、たいてい「ウォレットを接続」と出てきて手が止まりますよね。ここで止まっている人へ。この記事は MetaMask(メタマスク)の拡張機能を例に、公式サイトから入れて作り、取引所から最初の 1 回を受け取るまでを順番に書きます。スマホのアプリやほかのウォレット(Phantom や Bitget Wallet)でも、流れはほぼ同じです。
この記事でわかること
- 偽物を避けて公式の MetaMask を入れる方法
- 新規作成でいちばん最初に出る「Google / Apple」か「12 語」かの選び方
- 12 語(シークレットリカバリーフレーズ)とパスワードの違いと、紙の保管
- 国内取引所から少額を 1 回受け取って、着金を確かめる手順
入れるのは公式サイトから。検索の広告は踏まない
MetaMask はブラウザ拡張機能とスマホアプリのウォレット。入れる場所は metamask.io の Download ページです。「メタマスク」で検索すると、いちばん上が偽サイトの広告だったりします。検索結果からは入らず、アドレスバーに metamask.io を打つか、この記事のリンクから開くのが安全です。
パソコンなら Chrome・Firefox・Brave・Opera・Edge の拡張機能、スマホなら iOS / Android のアプリを選びます。Chrome の人は、Download ページの Chrome のボタンからウェブストアへ飛び、着いた先の提供元が Consensys Software Inc. になっているかを見てください。同じ名前とアイコンの偽物が並ぶこともあるので、ストアの検索から入らないのがコツです。

出典: Chrome ウェブストア(2026-10-18 時点の画面)
パソコンとスマホのどちらで作るか。DeFi を触るならパソコンの拡張機能が楽で、送受金だけならスマホで足ります。あとから同じ 12 語でもう片方にも入れられるので、最初はどちらでも大丈夫です。
新規作成の最初の分岐。12 語か、Google / Apple か
拡張機能を入れて開くと「新規ウォレットを作成」と「既存のウォレットをインポート」が出ます。はじめてなら作成。次の画面が分かれ道です。
2025 年 8 月以降の MetaMask は、新規作成の最初に「Continue with Google / Apple」か「Continue with Secret Recovery Phrase」かを選びます。 拡張機能から始まった仕組みで、古い解説記事にはまだ出てきません。

出典: MetaMask サポート(2026-10-18 時点の画面)
| 12 語(シークレットリカバリーフレーズ) | Google / Apple で続ける | |
|---|---|---|
| 作るときにやること | パスワードを決め、12 語を書き留めて確認 | アカウントでサインインし、パスワードを決める |
| 復元に要るもの | 12 語だけ | 同じアカウント + そのパスワード(12 語を控えておけばそれでも可) |
| なくすと | 12 語をなくすと MetaMask も復元できない | アカウントかパスワードをなくすと復元できない(12 語を控えていなければ) |
| 向いている人 | 紙 1 枚を自分で守れる人 | 紙の管理に自信がない人 |
出典: MetaMask サポート「新規MetaMaskウォレットを作成」、同「Securing your Secret Recovery Phrase and password」、The Block(2025 年 8 月の発表の報道)
Google / Apple 方式でも 12 語は裏で作られていて、暗号化されて保管されます。公式サポートによると、取り出せるのは同じアカウントと自分のパスワードの組み合わせだけ。MetaMask 側も見られません。あとから 12 語を表示して紙に控えることもできます。楽な代わりに、パスワードが「なくしたら戻れない鍵」になるのがいちばんの違い。ここが 12 語方式と逆になります。

アカウントとパスワードの両方があれば戻れる、ってことだよね?

はい。12 語を別に控えておけば、それでも戻せます。
わたしの線引きはこうです。最初の 1 つは 12 語で作る。12 語の扱いはどのウォレットでも同じなので、一度やっておくと次のウォレットが楽になります。「紙はぜったいなくす」と自分で分かっている人だけ Google / Apple。
12 語とパスワードは別物。紙に書くのは 12 語だけ
12 語を選ぶと、まずパスワードを決めます。これは その端末で拡張機能を開くためのロックで、ウォレットの本体ではありません。忘れても 12 語があれば作り直せます。
次に 12 語が表示されます。これがウォレットそのものです。12 語(シークレットリカバリーフレーズ)を知っている人は、どの端末からでもウォレットの中身をすべて動かせます。
だから紙に書きます。スクショ・メモアプリ・クラウド・メールの下書きには置かないでください。写真はクラウドに自動で上がったり、写真の権限を持つアプリから見えたりするからです。

出典: MetaMask サポート(2026-10-18 時点の画面)
書き終わると、12 語の一部を正しい順番で選び直す確認があります。ここで間違えるなら紙の写し間違いなので、面倒でもやり直してください。確認が通れば作成は完了です!
12 語を聞いてくる相手はすべて偽物
自分で開いた MetaMask の「既存のウォレットをインポート」画面以外で、12 語を入力する場面はありません。MetaMask のサポートが聞くこともありません。「ウォレットの同期」「アカウントの認証」と言って 12 語を求めるサイト・DM・メールは、どれだけ画面が本物に見えても入力しないでください。入力した時点で中身はぜんぶ抜かれます。

紙 1 枚がウォレットの本体なの? パソコンが壊れても?

壊れても大丈夫です。紙の 12 語があれば別の端末で戻せます。
戻し方は新しい端末の MetaMask で「既存のウォレットをインポート」を選び、12 語を入れるだけ。同じアドレスが戻ってきます。紙は 2 枚書いて別の場所に置くと安心です。1 枚は机の引き出し、1 枚は実家のような離れた場所。どちらも人の目に触れず、濡れない所に。金額が大きくなってきたら、鍵を専用の機械に移すハードウェアウォレットを考える段階です(くわしくはハードウェアウォレットの選び方)。
最初の受け取り。取引所から少額を 1 回
作ったら、「受け取る」ボタンから Ethereum の 0x から始まるアドレスをコピーします。これが「振込先の口座番号」です。アドレスは知られても資産は抜けないので人に渡して構いませんが、残高と履歴は誰でも見られます。
受け取りで事故が起きるのは、ほぼ ネットワークの選び違いです。取引所の出金画面で選ぶ(または取引所が使う)ネットワークと、MetaMask が対応しているネットワークを先に合わせます。多くの国内取引所では ETH は Ethereum(イーサリアムのメインネット)で届き、MetaMask には Ethereum の残高として出ます。
- 1.
取引所に送金先を登録する
取引所の「送金」で MetaMask のアドレスを貼り、送付先を「自分のウォレット」として申告する(手順は取引所ごと)。登録と確認に時間がかかることもある
- 2.
先頭と末尾を見比べる
貼ったアドレスの先頭 4 文字と末尾 4 文字を MetaMask の表示と見比べる。手で打ち直さない。履歴に残った似たアドレスからコピーしない
- 3.
少額を 1 回送る
最低送金額に近い額で 1 回。手数料が 2 回かかるのは、間違いの損を小さくするための 1 回だと割り切る
- 4.
着金を確かめる
MetaMask の残高か、取引所が出す TxID(取引 ID)を Etherscan で検索する。通れば残りを送る

出典: MetaMask サポート(2026-10-18 時点の画面)
届かないときは、この公式の手順どおりにエクスプローラーで見ます。宛先が自分のアドレスと一致していて取引が「成功」なら、資産は届いていて見えていないだけ。MetaMask 側でそのネットワークを表示し、トークンが出なければ追加(インポート)すると出てきます。

少額で試すって、手数料がもったいなくない?

もったいないです(笑)。でも全額を違うネットワークに送る損と比べたら、ずっと安いです。
もう 1 つ。受け取ったコインをあとで動かすには、ふつうは そのネットワークの基軸トークン(Ethereum なら ETH)が手数料として少し要ります。最初の受け取りが USDC のようなステーブルコインだけだと次の送金で止まることがあるので、ETH を少し一緒に入れておくと確実です。ステーブルコインの違いはUSDC・USDT・JPYC の違いまとめに。
おわりに、紙 1 枚と少額の 1 回から
ここまでで「作って、受け取る」は一周です。ウォレットの作成そのものはすぐ終わります。この先にやることは 2 つ。
- ブックマークから開く癖をつける(検索から開かない)
- 友人への送金を試すなら、少額から
あわせて読みたいUSDC で割り勘を精算する手順
接続や承認の話は、そのあとで 1 つずつで大丈夫です。12 語が紙にあれば端末を壊しても戻れますし、少額で試していればネットワークを間違えても損は小さく済みます。
画面の表記・手順は 2026-10-18 時点のものです。MetaMask の画面は更新で変わることがあるので、違っていたら公式サポートの日本語ページを見てください。
本記事は一般的な情報の提供を目的としたもので、個別の投資判断や法的助言を行うものではありません。暗号資産の管理は自己責任で、不安がある場合は専門家にご相談ください。



