友達にお金を貸す前に決めること

こな公開 更新 読了 約 4 分節約・マネー知識
友人同士で財布を出し合っている場面

友達との付き合いのなかで、数千円から数万円の貸し借りは意外と発生します。軽い気持ちで「いいよ」と貸した結果、催促できず気まずくなった経験はありませんか。貸す前に押さえておきたいルールと、返してもらえないときの備えをまとめました。

結論:「貸さない」が最善。どうしても貸すなら金額・期限・手段を決めてから

友人間のお金の貸し借りでは、「そもそも貸さない」が最善策です。国民生活センターも、友だちとのお金の貸し借りをテーマにした若者向けの注意情報を公開しています(国民生活センター「お金の貸し借り、友だちからの借金…どうしたらいい?」)。返済の催促をしにくいという心理的ハードルが、トラブルの大きな要因です。

それでもどうしても必要な場面はあるでしょう。そのときは、貸す前に金額・返済期限・返済手段の3点を決めること。これだけでトラブルの大半は防げます。

なぜ友人間の貸し借りは揉めるのか

友達同士では、書面を交わすことはまずありません。その結果、「いくら貸したか」「いつ返すか」の認識がずれたまま時間だけが過ぎていきます。

催促する側もつらい立場です。「ケチだと思われたくない」「関係を壊したくない」。そうした心理が、返済の話を先延ばしにさせます。

金額の大小ではなく、あいまいさそのものが関係を蝕む原因です。

注意

口約束でも法律上は契約が成立します(民法587条)。しかし口約束には「貸した」証拠が残りません。トラブルになったとき、自分を守れるのは記録だけです。

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トラブルを防ぐ5つのルール

ルール1:自分が失っても困らない金額だけ貸す

「貸したお金は返ってこないかもしれない」を前提にしましょう。返ってこなくても相手を恨まずにいられる金額が、自分にとっての上限です。

ルール2:返済期限を先に決める

「いつでもいいよ」がいちばんトラブルを生む言葉です。「月末までに」「来週の金曜に」と日付を決めてください。期限を決めるだけで、催促のハードルは大きく下がります。

ルール3:返済手段を指定する

現金の手渡しは「渡した・渡していない」の水掛け論になりがちです。PayPayやLINE Pay、銀行振込など、送金履歴が残る手段を選ぶとお互いに安心できます。

ルール4:3万円を超えたら借用書を書く

3万円以上のやりとりでは、メモでもいいので書面に残しましょう。書き方は次のセクションで解説します。

ルール5:立替と貸し借りを区別する

飲み会でまとめて払ったお金の回収は「立替精算」であり、「貸し借り」ではありません。立替はその場で精算するのが鉄則です。放置すると「あれは借りたつもりはなかった」と認識がずれる原因になります。

あわせて読みたい割り勘の集金に贈与税はかかる?110万円の基礎控除と立替精算の考え方

POINT

迷ったら、ルール2の「返済期限を決める」だけでも守ってください。期限さえあれば、催促は「約束の確認」に変わります。残りのルールはあとから足せます。

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借用書は大げさ?いいえ、関係を守る道具です

メモ帳に金額と日付を書き込んでいる手元

借用書と聞くと身構えるかもしれませんが、書くことはたった4つ。

項目書く内容例
日付お金を渡した年月日2026年7月4日
金額貸した金額金50,000円
返済期限いつまでに返すか2026年8月31日
署名貸主・借主の氏名山田太郎 / 佐藤花子

正式なフォーマットは必要ありません。メモ帳やスマホのメモアプリに書いて、LINEで送り合うだけでも記録として十分に機能します。

民法587条(e-Gov法令検索)のとおり、お金を渡して「返す」と合意した時点で契約は成立しています。借用書は契約を作るためのものではなく、契約が存在した証拠を残すための道具です。「大げさだからやめておこう」ではなく、「記録があるから安心して貸せる」。そう考えるほうが、結果的に関係を守れます。

返してもらえないとき、どうする?

まずは直接、穏やかに話すことが最優先です。多くの場合、相手は忘れていたか、切り出しにくかっただけ。

それでも返済がなければ、法的な手段も選択肢に入ります。60万円以下の金銭請求には、少額訴訟という制度が使えます(裁判所 - 少額訴訟)。審理は原則1回で完了し、簡易裁判所に申し立てます。

ただし訴訟に至ると、友人関係の修復は難しくなります。法的手段はあくまで最終手段と考えて、まずは話し合いで解決する道を探りましょう。

そもそも貸す側にも借りる側にも回らないためには、手元の余裕づくりが有効です。固定費から見直す方法は大学生のリアル節約術で紹介しています。

まとめ

友達とのお金の貸し借りで最も大切なのは、あいまいにしないこと。金額・期限・手段を決め、できれば書面に残す。それだけで、お金が原因で関係が壊れるリスクは大幅に減ります。正直、3分あれば終わる準備です。「記録は信頼の証拠」と考えて、気軽に実践してみてください。

本記事は一般的な情報の提供を目的としたもので、個別の法的判断を行うものではありません。具体的な取り扱いに不安がある場合は、専門家にご相談ください。

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