国民年金の育児免除が10月開始|フリーランス夫婦はいくら浮く?

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目次
日本年金機構の特設ページ「国民年金保険料の育児免除制度をご利用ください」の冒頭

出典: 日本年金機構 公式サイト(2026-10-13 時点)

warisaくん
warisaくん

子どもが生まれたら、フリーランスの年金ってどうなるの?

こな
こな

10月から、けっこううれしい変化があったんです。

warisaくん
warisaくん

でも手続き、めんどうなんでしょ?

こな
こな

スマホで済みます。ただ、待っているだけだと損する人もいて。

会社員には育休中の保険料免除があるのに、自営業やフリーランスにはありませんでした。出産の年も、毎月の国民年金は同じ額。地味に重いです。その穴を埋める新しい制度の中身を、日本年金機構と厚生労働省のページで確かめました。

結論:1歳未満の子を育てる第1号被保険者は、保険料が免除される

国民年金の育児免除は、1歳未満の子を育てる第1号被保険者(自営業・フリーランス・学生・無職など)の保険料を、所得に関係なく免除する制度で、2026年10月1日に始まりました。 免除された月は、老齢基礎年金の計算では保険料を納めた月として扱われます。

所得が少ないときの一般的な全額免除だと、その期間の年金額は全額納付の2分の1で計算されます(日本年金機構「保険料免除・納付猶予制度」)。育児免除は減りません。ここがいちばん大きいです。

1
www.mhlw.go.jp
厚生労働省「育児期間の国民年金保険料免除制度」の冒頭。制度の概要に開始日が書かれている
図 1厚生労働省「育児期間の国民年金保険料免除制度」の冒頭。制度の概要に開始日が書かれている
出典: 厚生労働省(2026-10-13 時点の画面)
項目内容
対象第1号被保険者の実父母・養父母(子と親子関係があり、同じ住所)
対象外第2号(会社員・公務員)と第3号(その扶養の配偶者)、任意加入
所得の条件なし
手続き届出が必要(一部の母は通知書が届き不要)
保険料月額1万7,920円(2026年度)・1万8,290円(2027年度)

出典: 日本年金機構「国民年金保険料の育児免除制度」、日本年金機構「国民年金保険料」、2027年度の額は江東区「国民年金保険料と納付方法」(いずれも2026-10-13 時点)

対象かどうかは、夫婦単位ではなく1人ずつで決まります。配偶者が会社員でも、自分が第1号なら自分は対象です。

免除される期間は「母は9か月、父は最大12か月」

期間は親によって違います。母には、出産のときの「産前産後免除」(出産月の前月から4か月)が前からあります。双子以上なら、出産月の3か月前から6か月です。育児免除はそのあとに続く形です。

母(産前産後免除あり)

  • 始まり産前産後免除の次の月
  • 終わり9か月後
  • 長さ9か月

父・養父母

  • 始まり子を育て始めた月(出生月)
  • 終わり1歳の誕生日の前月
  • 長さ最大12か月

産前産後免除を受けていない母は、父と同じ「出生月から最大12か月」の扱いです。

2026年11月生まれの子の場合に免除される月数
母(産前産後4か月+育児9か月)13か月父(育児)12か月
2
www.nenkin.go.jp
日本年金機構の詳細ページ。「夫婦ともに育児免除制度の対象」の一文と、母の免除期間の図
図 2日本年金機構の詳細ページ。「夫婦ともに育児免除制度の対象」の一文と、母の免除期間の図
出典: 日本年金機構(2026-10-13 時点の画面)

夫婦の扱いについて、公式ページはこう書いています。

第1号被保険者であれば、夫婦ともに育児免除制度の対象になります。

出典: 日本年金機構「国民年金保険料の育児免除制度」(2026-10-13 時点)

どちらか片方を選ぶ制度ではありません。夫婦ともフリーランスなら、育児免除は2人分受けられます。

10月より前に生まれた子は、10月以降の月だけ

すでに子どもがいる家庭も対象です。ただし免除されるのは2026年10月以降の月だけで、9月以前の分は戻りません。公式の例では、2026年1月1日生まれの子の場合、父母とも2026年10月〜12月の3か月が対象です。

warisaくん
warisaくん

え、うちの子は春生まれだから、もう半分すぎてる…

こな
こな

残りの月だけでも対象なので、早めに出しておきましょう。

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夫婦2人とも申請すると、いくら浮く?

2026年11月20日に子どもが生まれ、夫婦ともフリーランスの家庭で計算してみます。年度をまたぐので、2027年4月からは1万8,290円で数えます。

誰が免除の月内訳金額
父(育児免除)2026年11月〜2027年10月(12か月)1万7,920円×5+1万8,290円×721万7,630円
母(育児免除)2027年2月〜10月(9か月)1万7,920円×2+1万8,290円×716万3,870円
新しく浮く額の合計38万1,500円
参考:母(産前産後免除・従来から)2026年10月〜2027年1月(4か月)1万7,920円×47万1,680円

出典: 期間は日本年金機構「国民年金保険料の育児免除制度」と同「産前産後期間の免除制度」の決まりにあてはめて計算(2026-10-13 時点)

1年で 38万1,500円 は、出産前後の家計にはかなり大きいです。ただ、手取りがまるまるその額だけ増えるわけではありません。

払った国民年金保険料は「社会保険料控除」で所得から引けます。控除は実際に払った額にしか付かないので、免除された月はそのぶん控除も減ります(国税庁 No.1130 社会保険料控除)。所得税10%・住民税10%くらいの人なら、浮いた額のおよそ2割は税金の増加で消えるのが目安です(税率は所得で変わります)。それでも年金は納めたのと同じだけ付くので、控除が減っても、育児免除は申請したほうが得です。 年収と税・社会保険の関係は、年収の壁と手取りの関係にまとめています。

浮いたお金、夫婦の財布のどこに入れる?

ここが意外と揉めやすいところです。たとえば2人とも、自分の口座から自分の保険料を払っていたとします。免除の月は、それぞれの口座に毎月1万8,000円前後が残るようになります。

一方で、育児の出費(おむつ・ミルク・通院の交通費)は共通の財布から出ることが多いんですよね。浮いた額は個人の口座に残り、出費は共通の財布から出る。このずれを放っておくと、どちらかが多めに出している状態になりがちです。

わたしのおすすめは、浮いた保険料のぶんを毎月そのまま共通口座へ移すやり方です。子どものための免除なので、子どものお金に回すのがいちばん納得しやすいと思います。折半か収入比かの決め方はカップルの生活費の分け方が参考になります。立て替えた育児用品はWariSakuに入れておくと、月末に「誰がいくら多く出したか」が1回で出ます。

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申請のしかたと、使える公式ツール

申請はマイナポータル(スマホで24時間)、住民登録している市区町村の国民年金窓口、郵送のどれかでできます。電子申請なら、基本的に書類を添える必要はありません。

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    対象か確かめる

    自分が第1号被保険者か。会社員や、その扶養(第3号)の人は対象外です

  2. 2

    マイナポータルで届け出る

    届の名前は「国民年金産前産後免除該当届/育児免除該当・終了届」。窓口や郵送でも出せます

  3. 3

    母は産前産後とまとめて出せる

    産前産後免除とあわせて届け出られます

  4. 4

    通知書が来たか確かめる

    届出不要の母には通知書が届きます。来なければ自分で届け出ます

出典: 日本年金機構「国民年金保険料の育児免除制度」、厚生労働省・日本年金機構のリーフレット(PDF)(2026-10-13 時点)

届出が要らないのは、産前産後免除が2026年9月以降に終わった母のうち、日本年金機構が養育を確認できた人だけです。その人には「国民年金保険料育児免除該当通知書」が届きます。確認できなかった母には「産前産後免除期間終了のお知らせ」が届くので、自分で届け出ます。産前産後免除を出していない母と、父・養父母は届出が必要です。

warisaくん
warisaくん

通知を待ってたら、来なかったってこともある?

こな
こな

あります。来なかったら自分で出す、と覚えておけば大丈夫です。

申請期限は公式に書かれていない

公式ページにあるのは「育児免除の要件を満たした日以降、速やかに届出してください」だけです。期限やさかのぼれる長さは書かれていません。すでに払った月の保険料は「充当または還付」されます。前納(口座振替・クレジットカード)の人は、育児免除期間の終了後に振替方法の変わる場合があります。気になる人は、ねんきん加入者ダイヤル(国民年金は0570-003-004)か近くの年金事務所に確かめてください。

育児免除の期間中も、付加保険料(月額400円)は納められます。将来の年金を少し上乗せしたい人は、続けておくと良さそうです。

使える道具は、国が無料で出している次の3つで足ります。

ツール運営使いどころ
マイナポータルデジタル庁育児免除の電子申請
ねんきんネット日本年金機構年金記録の確認・見込み額の試算(マイナポータル連携かユーザID)
公的年金シミュレーター厚生労働省働き方と期間を入れて将来の年金額をざっくり試算(入力は保存されない)

迷ったら、マイナポータルで申請だけ先に済ませましょう。記録の確認は、数か月たってからねんきんネットで見れば十分です。

よくある質問

Q. 夫婦どちらも国民年金なら、2人とも育児免除を受けられますか?

受けられます。日本年金機構は「第1号被保険者であれば、夫婦ともに育児免除制度の対象」としています。産前産後免除のある母は続く9か月、父と産前産後免除のない母は出生月から1歳の誕生日の前月まで(最大12か月)です。

Q. 2026年10月より前に生まれた子どもでも対象ですか?

対象です。ただし免除されるのは2026年10月以降、1歳の誕生日の前月までの月だけです。たとえば2026年6月生まれなら、父は2026年10月〜2027年5月の8か月になります。

Q. 育児免除を受けると、将来の年金は減りますか?

減りません。育児免除の期間は、保険料を納めたものとして老齢基礎年金の額に反映されます。

おわりに、出生届と同じ週にスマホで出す

父は、待っていても通知は来ません。出生届を出したら、同じ週にマイナポータルを開くくらいでちょうどいいです。浮いたお金は「子どもの口座」に寄せておくと、1年後に保育料や入園準備の頭金として効いてきます。

本記事は一般的な情報の提供を目的としたもので、個別の年金・税務の判断を行うものではありません。2026年10月13日時点の情報で、制度や保険料額は変わることがあります。具体的な取り扱いに不安がある場合は、年金事務所・市区町村の国民年金窓口または税理士にご相談ください。

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