同棲・ルームシェアの光熱費の分け方|電気・ガスを切り替えていくら下がるか
目次
出典: 価格.com 電気料金プランシミュレーション 公式サイト(2026-10-13 時点)

電気代、在宅ワークの人と同じ額って不公平じゃない?

そこ、いちばん揉めやすいんですよね。在宅の差が大きいときは、電気だけ傾斜で分ければ大丈夫です。

あと、電力会社って変えたらほんとに安くなるの?

下がる額は「単価の差 × 使用量」で見積もれます。順番にいきましょう。
光熱費の請求は、どちらか 1 人の口座から落ちることが多いです。気づけば片方がずっと立て替えていて、在宅時間の差もモヤモヤの種になりがちです。分け方・名義・切り替えの 3 つを、数字つきで片づけます。
結論:基本は折半、在宅の差が大きいときだけ電気を傾斜で
同棲・ルームシェアの光熱費は、ガスと水道を折半にし、在宅時間の差が大きいときだけ電気代を在宅時間の比で分けると揉めにくくなります。
電気を切り替えて下がる額は、基本料金の差を除けば「1kWh あたりの単価差 × 使用量」で見積もれます。仮に 2 人暮らしで月 300kWh 使うとして、単価が 2 円安くなれば、年 7,200 円ほどです(基本料金・燃料費調整額の差は別)。大きくはないけれど、毎月勝手に効いてくる差なので、引っ越しのついでに見直しておくと良さそうです。
2人暮らしの光熱費はいくら?
まずは相場から。総務省の家計調査(2025 年平均)では、世帯人員別(総世帯)の光熱・水道費が出ています。
| 費目(月平均) | 1人世帯 | 2人世帯 |
|---|---|---|
| 電気代 | 7,337円 | 12,144円 |
| ガス代 | 2,999円 | 4,663円 |
| 上下水道料 | 2,136円 | 4,221円 |
| 光熱・水道 合計 | 13,333円 | 22,691円 |
出典: 総務省統計局「家計調査 家計収支編 2025年 総世帯 第4表(世帯人員・世帯主の年齢階級別)」(合計には灯油などの「他の光熱」を含む)
1 人暮らし 2 人分(2 万 6,666 円)と比べると、2 人世帯は月 約 4,000 円 安い計算です。基本料金が 1 本で済むのも効いていそうです。
ただし、この表の 2 人世帯は世帯主の平均年齢が 68.5 歳、持ち家率は 88.3% です。20〜30 代の賃貸暮らしとは住まいも生活時間も違うので、「だいたいこのくらい」の物差しとして使ってください。

2人だと1人あたりは安くなるんだね。

その請求を2人でどう分けるか、が次の話です。
分け方は3つ。在宅の差があるときの6:4はこう計算する
光熱費の分け方は、だいたい次の 3 つに収まります。
| 分け方 | やり方 | 向いている 2 人 |
|---|---|---|
| 折半(均等) | 請求額を人数で割る | 生活時間が近い・とにかく簡単にしたい |
| 在宅時間で傾斜 | 在宅時間の比(例 6:4)で割る | 片方が在宅ワーク・夜勤など差が大きい |
| 使用量で分ける | 個室のエアコンなどを測って按分 | ルームシェアで個室ごとに使い方が違う |
使用量で分けるのは公平そうに見えて、実はけっこうめんどうです。部屋ごとのメーターはふつうないので、家電ごとにワットチェッカーで測ることになります。続かないんですよね(笑)
わたしのおすすめは、2 人暮らしならガス・水道は折半、電気だけ在宅時間で傾斜です(人数の多いシェアハウスなら水道も傾斜にする手があります)。お風呂や料理は 2 人ともほぼ同じだけ使いますが、在宅ワークのエアコンと PC は片方に偏るからです。
たとえば月の電気代が 12,144 円で、在宅時間の比が 6:4 なら次のとおり。
| 折半 | 6:4 の傾斜 | |
|---|---|---|
| 在宅が長い人 | 6,072円 | 7,286円 |
| 出社が多い人 | 6,072円 | 4,858円 |
差は月 1,214 円。小さく見えて、年にすると 1 万 4,000 円を超えます。ここを黙って折半にしていると、出社組の不満がじわじわ溜まりがちです。
比率は一度決めたら、在宅の日数が変わったときだけ見直せば十分です。シェアハウスで人数が多い場合の倍率の付け方は、シェアハウスの共同生活費を精算する方法で詳しく書いています。家賃も含めた生活費全体の分け方は、同棲カップルの割り勘・生活費管理にまとめています。
契約の名義はどっち?立て替えを放置しないコツ
電気・ガスの契約は、どちらの名義でも申し込めることが多いです。電気・ガスの料金は、2 人で使った分でも契約した名義人(契約者)に請求されます。なので、名義人が立て替えた分を毎月精算する仕組みを先に作っておくと安心です。
名義は、賃貸の契約者にそろえるのがおすすめです。退去や解約の連絡先が 1 人にまとまるので、手続きが迷子になりません。
注意したいのは、同棲やルームシェアを解消するときです。契約は名義人に残るため、出ていく人の分をきちんと決めておかないと名義人だけが払うことになりがち。出ていく人の退去日を境に、その月の請求を日割りで分けるのがいちばんすっきりします。名義人のほうが出ていくなら、残る人への名義変更か、いったん解約して残る人が新しく契約するかを先に決めておきましょう。

名義人ばっかり払ってる状態、地味に怖いね。

だから「毎月○日に精算」と決めちゃうのが楽です。
電気・ガスを切り替えると、いくら下がる?
電気代の請求は、大きく 4 つのパーツでできています。会社を変えて動くのは、このうち上の 3 つだけです。
| パーツ | 会社を変えると |
|---|---|
| 基本料金 | 変わる(0円のプランもある) |
| 電力量料金(1kWh あたりの単価) | 変わる |
| 燃料費調整額 | 会社によって算式が違うことがある |
| 再エネ発電促進賦課金(2026年5月分〜2027年4月分:4.18円/kWh) | 変わらない(全国共通の単価) |
出典: 東京電力パワーグリッド「再生可能エネルギー発電促進賦課金単価のお知らせ」

パーツ多すぎない?

見るのは基本料金と単価の差だけで大丈夫です。
規模の感覚もつかんでおきましょう。東京電力エナジーパートナーの平均モデル(従量電灯 B・30A)の 2026 年 10 月分は次のとおりです。
| 平均モデル(月 260kWh) | 電気代 |
|---|---|
| 国の電気・ガス料金支援の反映前 | 9,185円 |
| 反映後(2026 年 10 月分の値引き単価 1kWh あたり 3.50 円) | 8,275円 |
出典: 東京電力エナジーパートナー「燃料費調整のお知らせ(2026年10月分)」
計算は冒頭のとおり「単価差 × 使用量」。月 300kWh 使うと仮定して、単価差ごとに並べるとこうなります。
計算式: 単価差 × 300kWh × 12 か月(基本料金・燃料費調整額の差は含まない)
実際の単価差は、今の契約と使用量で変わります。検針票(またはアプリの明細)にある直近 12 か月の使用量を、比較サイトに入れてみるのが早いです。
ガスも、都市ガスなら会社を選べます。一方で賃貸のプロパンガス(LP ガス)は、建物ごとにガス会社が決まっていることが多いので、変えられるかは管理会社に聞いてみてください。電気も、建物ごとに一括で契約しているマンション(高圧一括受電)だと自分では切り替えられません。水道は自治体の事業なので、そもそも選べません。
切り替える前に見ておきたいこと
- 今の契約に解約金・違約金がないか
- 市場連動型のプランではないか(電力の市場価格によって、月ごとの単価が上下する)
- ガスとのセット割の条件(片方だけ解約すると割引が消える)
- 燃料費調整額に上限がない、または独自の調整費があるプランではないか
価格.com のシミュレーションの注意書きにも、こう書かれています。
継続してご利用いただく場合の料金を基に算出しておりますので、途中解約時の契約解除料につきましてはシミュレーションに含まれておりません
出典: 価格.com「電気料金プランシミュレーション」利用上のご注意(2026-10-13 時点)
比較サイトの年額は解約金を引く前の数字です。試算の年額だけで決めないのがコツです。
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精算に使える無料ツール(個人開発から)
分け方を決めても、毎月の精算が手作業だと続きません。ここでは個人開発のツールから先に紹介します。
Walica(ワリカ) は、登録もインストールもいらない割り勘・精算サービスです。運営メンバーの MIYACHIN さんの登壇資料(2025 年 1 月)では、月間 60 万ユーザー(発表当時)の個人開発サービスと紹介されています。新卒同期の 2 人が週末に開発していたそうです。トップページの利用シーンにも「ハウスシェア」が入っています。

出典: Walica(2026-10-13 時点の画面)
シェアルー(Shareroo) は、共有の家計簿アプリです。App Store のデベロッパ欄が個人名のアカウントで公開されていて、アプリは無料(アプリ内課金あり)です。最大 10 人で共有でき、支出ごとの負担割合や立て替えの精算まで記録できると説明されています。毎月の光熱費を家計簿ごと残したい 2 人に向いています。

出典: App Store(2026-10-13 時点の画面)
電気の比較は、価格.com の電気料金プランシミュレーションやエネチェンジのような比較サイトが手早いです。どちらも会社が運営する比較サービスで、個人開発で同じくらい使えるものは見つかりませんでした。
最後に、手前味噌ですがわたしが作っている WariSaku も、登録不要で光熱費の精算に使えます。倍率はメンバーごとの設定なので、電気だけ傾斜にしたいときは、電気代の記録だけ金額指定(例: 7,286 円と 4,858 円)で入れてください。ほかの費目は折半のまま、精算額をまとめて出せます。
よくある質問
Q. 同棲の光熱費は折半でいいですか?
生活時間が近い 2 人なら、折半でかまいません。片方が在宅ワークなどで家にいる時間が長い場合は、電気代だけ在宅時間の比で分けると不公平感が減ります。ガスと水道は差が出にくいので、折半のままで十分です。
Q. 電気やガスの契約名義は同棲相手でもいいですか?
どちらの名義でも申し込めることが多いですが、支払い方法の名義などの条件は会社ごとに確認してください。料金は名義人に請求されるので、賃貸の契約者にそろえておき、相手の分は毎月精算する形にすると管理しやすくなります。
Q. 同棲を解消するとき、光熱費はどう精算しますか?
出ていく人の退去日を境に、その期間の請求を日割りで分けるのがわかりやすい方法です。残る人が名義人ならそのまま、出ていく人が名義人なら、残る人への名義変更か解約と新規契約の手続きをします。
おわりに、光熱費は「比率を一度決めたら勝ち」
光熱費は毎月来るので、揉めるとしたら 1 回の金額より「ずっと片方が多く払っていた」の積み重ねです。比率を決めて、精算日を決めて、切り替えは 1 年に 1 回だけ見直す。これで十分回ります。
まだ部屋探しの段階なら、契約から入居後までのお金の流れを先に押さえておくと安心です。
あわせて読みたい同棲の初期費用は平均いくら?フェーズ別チェックリストと節約術
本記事は一般的な情報の提供を目的としたもので、個別の契約や料金の判断を行うものではありません。料金・契約条件は各社の公式サイトで最新の内容をご確認ください。
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